以前入手したものとは別のAD9850搭載基板を見付けたので、自作仲間のOMさんに共同海外輸入をお願いして入手しました。
回路自体はほぼ同じ回路でジャンパーなどが省略されていますがその分格安な価格でした。
ただこのボードに使われている125MHzのクロックオシレータがPLLタイプでジッタが多く信号があまり綺麗ではないという話を耳にしましたので調べて見ることにしました。
取り外した125MHzクロックオシレータのスペクトラムです。
下の48MHzクロックオシレータのスペクトラムと比較すると明らかに差があります。
48MHzクロックオシレータのスペクトラム。
クロックオシレータを上記の48MHzと交換して出力信号がどうなるかを測定してみました。
本来AD9850は125MHzクロックで40MHzぐらいまでは使用できますが、今回は48MHzなのでどちらも10MHzの出力信号を測定しています。
クロック48MHz SPAN 10kHz
クロック125MHz SPAN 10kHz
スパン10KHzでは特に差は見られません。
クロック48MHz SPAN 1MHz
クロック125MHz SPAN 1MHz
クロック48MHz SPAN 2MHz
クロック125MHz SPAN 2MHz
クロック48MHz SPAN 10MHz
クロック125MHz SPAN 10MHz
スパン1MHz以上だと差がわかります。クロックモジュレータの差がそのまま出ている感じです。
この差を大きいと思うのかそうででもないと思うのかはおのおのの判断でしょうか。
125MHzで使用できるAD9850を低クロックで使用するのはもったいないような気もしますが、
少なくともこのボードでは低い周波数で使用するなら交換するメリットはあると思います。
またクロックを下げることは別のメリットもありました。
125MHzクロック動作時はDDSボードの消費電流は約130mA
48MHz動作にすると約70mAまで下がりました。
AD9850はAD9834と比較すると消費電流が多いのですが、低クロック動作で少なくすることが可能のようです。
今回はブレッドボードでのテストですので、本体以外からのノイズが乗っている可能性もあります。ただどちらも同じ条件でのテストですので比較には問題無いと思われます。