2012年1月12日木曜日

AD9850 DDSボード クロック交換

以前入手したものとは別のAD9850搭載基板を見付けたので、自作仲間のOMさんに共同海外輸入をお願いして入手しました。

回路自体はほぼ同じ回路でジャンパーなどが省略されていますがその分格安な価格でした。

ただこのボードに使われている125MHzのクロックオシレータがPLLタイプでジッタが多く信号があまり綺麗ではないという話を耳にしましたので調べて見ることにしました。


取り外した125MHzクロックオシレータのスペクトラムです。
下の48MHzクロックオシレータのスペクトラムと比較すると明らかに差があります。











48MHzクロックオシレータのスペクトラム。











 クロックオシレータを上記の48MHzと交換して出力信号がどうなるかを測定してみました。

 本来AD9850は125MHzクロックで40MHzぐらいまでは使用できますが、今回は48MHzなのでどちらも10MHzの出力信号を測定しています。
 





 

クロック48MHz SPAN 10kHz













クロック125MHz SPAN 10kHz

スパン10KHzでは特に差は見られません。










 クロック48MHz SPAN 1MHz








 



クロック125MHz SPAN 1MHz












クロック48MHz SPAN 2MHz












クロック125MHz SPAN 2MHz












クロック48MHz SPAN 10MHz








 



クロック125MHz SPAN 10MHz














スパン1MHz以上だと差がわかります。クロックモジュレータの差がそのまま出ている感じです。
この差を大きいと思うのかそうででもないと思うのかはおのおのの判断でしょうか。

125MHzで使用できるAD9850を低クロックで使用するのはもったいないような気もしますが、
少なくともこのボードでは低い周波数で使用するなら交換するメリットはあると思います。
またクロックを下げることは別のメリットもありました。


125MHzクロック動作時はDDSボードの消費電流は約130mA











48MHz動作にすると約70mAまで下がりました。

AD9850はAD9834と比較すると消費電流が多いのですが、低クロック動作で少なくすることが可能のようです。








今回はブレッドボードでのテストですので、本体以外からのノイズが乗っている可能性もあります。ただどちらも同じ条件でのテストですので比較には問題無いと思われます。









4 件のコメント:

  1. 高橋さん、こんばんは。 うわさの実験ですね。(笑)
    クロックの状態に比べて意外に差が少ないなあと言うのが感想です。 もっとも、125MHzの方は、もっと高い周波数を発生させたら劣化が目立ちそうですね。10MHz以下なら簡易な用途にはそのままでも支障無いのかも知れません。 適材適所で旨く使い分けましょう。 実用性能になれば良い訳ですので。(笑) PLLの悪い見本のようなスペクトルではありますが、セイコーエプソンのクロックオシレータとは違って、ごく普通のPLLになっているような感じですね。(笑)

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  2. TTT/hiroさん、こんばんは。

    どちらのクロックでも差が出ないであろう10MHzで比べてみたのですが、
    確かに周波数が上がるともっと差が出るかもしれません。

    >セイコーエプソンのクロックオシレータとは違って
    後からプログラムで周波数を自由に設定できるタイプはRF用途にはむかないようですね。

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  3. やっとこのサイトがみれるようになりました。
    具体的な比較でわかりやすいですね。
    実際にRXで使った時にどの位の差になるかが興味深いです。
    性能がいい方がいいに決まってますが!

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  4. 岩永さん、こんばんは。
    Bloggerはある地域からは見えないのですね^^;
    基準クロックの差がそのまま出力信号に反映される感じです。
    交換出来るのでしたら替えた方が良さそうだと感じています。

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